2010年6月24日木曜日

中洲通信

すげー雑誌を見つけた。
中洲のクラブの名物ママが編集発行しているらしい。その名も「
中洲通信」。
ふつうミニコミ誌はその街固有の情報を愛情たっぷりに提供するのが筋である。しかし愛情以上の薄っぺらい溺愛がほとんどであり、地元の人からしらけて見られることが多い。
しかしこの雑誌は、いわゆる「その街」の情報だけを提供しているわけではない。
その街の市民が欲しい情報や知ってほしい情報は、その街にしかないというわけではないことをよく理解している。
博多という街の奥深さがそれを可能にしているのかもしれないが、北九州の雑誌編集者では想像すらできない内容である。それもそのはず、編集は東京なのだ。
同じ東京人による編集でも行政主導の「雲のうえ」を民間でやってしまうところが博多なのだろ。嫉妬せずにはいられない。
手にした号はたまたま東京の散歩が特集であった。しかし東京を意識しているわけではない。博多を知る上での材料の一つとして俎上に乗せてある。
東京だけではない。地方の他の街、否、世界中のどこの街、どんな人、どんな文化を紹介するにしても、博多を俯瞰するためにある。
いい本は売れない、その典型と言える雑誌である。しかし近々隔月で復刊するらしい。楽しみである。